サステナブルなデザインの未来～パルプモールド容器の魅力と製造プロセス～
こんにちは、プラシーズです。今回は環境に優しいだけでなく、デザイン性にも優れたパルプモールド容器についてご紹介します。プラシーズの製造プロセスと、パッケージ技術がどのように進化しているのか、詳しくお伝えします。
パルプモールド容器とは？
パルプモールド容器は、主に古紙などを分解し得たパルプ(植物繊維)を使って成形されるエコフレンドリーなパッケージです。パルプに水を加え、金型で形を作り、乾燥させることで、さまざまな形状の容器を作り出します。環境への配慮と優れたデザイン性を兼ね備えたこの技術は、食品や化粧品、電子機器などのパッケージに広く利用されています。
パルプモールド容器の3つのメリット
まず、パルプモールド容器のメリットを説明します。
環境への配慮
パルプモールド容器の主な材料はパルプで、リサイクル可能な素材です。これにより、持続可能な資源利用が実現され、廃棄物の削減にも貢献します。また、サトウキビの搾りかすを原料としたバガスなどの農業副産物や成長の早い竹を使用することで、さらに環境負荷を軽減することができます。
軽量かつ頑丈な設計
パルプモールド容器は、軽量でありながら高い強度を有します。これにより、取り扱いが容易でありながら、しっかりと製品を保護するパッケージが作成可能です。形状の工夫により、さまざまな用途に対応できます。
デザインの自由度
パルプモールドは立体的な形状が自由に作れるため、ブランドの個性を表現するための多様なデザインが可能です。化粧品や食品のパッケージにおいても、魅力的なデザインが実現できます。
パルプモールド容器のデメリットと対策
次に、パルプモールド容器のデメリットを説明します。
金型の初期費用
パルプモールド容器の製造には金型が必要です。プラスチックトレーの金型と比べ、金型構造が複雑になるため、5～6倍のコストがかかってしまいます。化粧品容器を数多く取り扱う当社では、小ロットや限定品の需要が高いため、小ロット向けに金型構造を見直しました。この取り組みにより、イニシャルコストを大幅削減し、パルプモールド容器の金型費用をプラスチックトレーと同等まで抑えることに成功しました。
パルプモールド容器の製造プロセス
ここからパルプモールドがどのように製造されるのか、その過程を説明します。
金型作製
金型は一般的にアルミ製で、製品形状に合わせた設計が施されます。金型には無数の穴が開けられ、金網を張って完成させます。
成形
パルプを水と混ぜてスラリーを作り、金型に流し込みます。金型の穴からパルプが吸引され、形状が形成されます。成形後は乾燥させて固化させます。
プレス加工
乾燥後の製品は、プレス加工によって形状を整えます。乾式と湿式の2つの方法があり、それぞれの特徴に応じて加工方法を決めます。
乾式
乾燥炉に入れてしっかりと乾燥をさせてからプレス加工を行い形状を矯正する方法です。プレスをしても表面がごわごわしていてツルツルにならないのが難点ですが、生産コストを抑えることが出来ます。
湿式
乾式とは違い、半乾きの状態でプレス加工を行い形状を矯正する方法です。プレス型にも特徴があります。プレスした際に、製品に残った水分を飛ばすための熱線が通っており、発生した水蒸気を逃がせるよう、片方のプレス型にもパルプモールドの金型と同様に金網が張られています。乾式と違い金網の無い面はツルツルで滑らかになります。
カット・検品
成形後の製品は、カットして形を整え、検品を行います。品質確認後に、仕上げ工程に進みます。
仕上げ工程
仕上げに、印刷やコーティングを施して、パッケージの見た目や質感を向上させます。ブランドイメージに合わせたデザインが施され、製品の魅力を引き立てます。
パルプモールド容器の素材のバリエーション
最後に、パルプモールド容器に使用される素材について説明します。
パルプモールド容器といえば一般的には古紙や段ボールの素材をそのまま使用したものが多く取り扱われていますが、バージンパルプやバガス、竹などを使い白く美しい見た目にすることも可能です。白くする以外にも用途によってさまざまな加工が可能です。
着色
基本的に淡い色になりますが、着色も可能となっています。
樹脂材料を混ぜる
紙にポリエチレンを混ぜることによって、強度を上げることが可能です。
金型に彫刻を入れる
金型に彫刻を入れることによって、ロゴや柄などの繊細な模様も浮き上げで再現することができ、さらに表面も滑らかに、強度もより高めることができます。
まとめ
パルプモールド容器は、環境に優しく、デザイン性にも優れたパッケージングです。私たちプラシーズでは、貴社のニーズに応じて最適な製造方法を選び、サステナブルで美しいパッケージをご提供します。ご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。お待ちしております！
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