【実例紹介】プラシーズの品質を支える!成形技術の全貌

【実例紹介】プラシーズの品質を支える!成形技術の全貌

私たちの日常生活に欠かせない存在のプラスチック製品。その形状や機能、美しさを支えているのが成形技術です。「どの成形方法が自分の製品に最適なのか?」、「複雑なデザインや形状は実現できるのか?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本ブログではそうした疑問にお答えするため、成形技術の基本から応用までを詳しく解説します。また、プラシーズの製品を通じて、これらの技術がどのように高品質な製品を生み出しているのかもご紹介します。
まずはじめに、基本的な成形技術として射出成形とブロー成形についてご説明します。

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射出成形

射出成形

射出成形は、成形材料を加熱して溶かし金型に送り込んだ後、冷却して固める成形方法です。
射出成形では一度金型が作られると、複雑な形状を含む多様な形状の部品を連続して大量に製造することができます。

射出成形機の仕組み

射出成形の工程を、順を追って説明します。

1.ペレットの投入

プラスチックペレットをホッパーに投入します。
※乾燥が必要な材料は乾燥機にて水分を飛ばします。

2.加熱と溶融

乾燥後したペレットを成形機のバレル(加熱ゾーン)内で加熱し、溶かしていきます。スクリューが回転しながらペレットを前進させ、同時に加熱することで材料が均一に溶け、成形に適した状態になります。

3.射出(インジェクション)

スクリューが前進し、溶融したプラスチックを金型に高圧で注入します。金型の空洞にプラスチックが流れ込み、製品の形が形成されます。複雑な形状や細かいディテールも再現可能です。

4.冷却と固化

プラスチックが金型内で冷却され、固化します。冷却することで、製品の形状や強度が確保されます。冷却時間は材料の種類や製品のサイズによって異なります。

5.取り出しと仕上げ

成形された製品を取り出し、必要に応じてゲート(射出時の材料流入口部分)の処理や表面の仕上げ加工を行います。

ストレッチブロー成形

ストレッチブロー成形

ストレッチブロー成形は、射出成形で作られたプリフォーム(成形される前の中間素材)を加熱・延伸させ、内部に空気を吹き込む成形方法です。

ストレッチブロー成形の仕組み

ストレッチブロー成形の工程を、順を追って説明します。

1.射出成形でプリフォーム作成

溶かしたプラスチックを射出成形でプリフォームにします。
※乾燥が必要な材料は乾燥機にて水分を飛ばします。

2.加熱と伸張

プリフォームを再加熱し、軸方向と横方向に機械的に引き伸ばします。これにより、材料が均一に薄くなり、強度が向上します。

3.ブロー成形

プリフォームに空気を吹き込んで膨張させ、金型の形に沿わせます。

4.冷却と固化

プラスチックが金型内で冷却され、固化します。冷却することで、製品の形状や強度が確保されます。冷却時間は材料の種類や製品のサイズによって異なります。

5.取り出しと仕上げ

成形された製品を取り出し、必要に応じてゲート(射出時の材料流入口部分)の処理や表面の仕上げ加工を行います。

ダイレクトブロー成形

ダイレクトブロー成形

ダイレクトブロー成形は、成形材料を加熱し押し出すことで、円筒状のパリソンを成形し、金型内に入れて空気を吹き込む成形方法です。

ダイレクトブロー成形の仕組み

ダイレクトブロー成形の工程を、順を追って説明します。

1.押出

溶かしたプラスチックを押出機からパリソン(チューブ状のプラスチック)として押し出されます。
※乾燥が必要な材料は乾燥機にて水分を飛ばします。

2.金型で挟む

パリソンを金型で挟み込みます。金型は製品の形状を決めます。

3.空気を吹き込む

パリソンの内部に空気を吹き込み、膨張させて金型の内側に沿わせます。

4.冷却と固化

プラスチックが金型内で冷却され、固化します。冷却することで、製品の形状や強度が確保されます。冷却時間は材料の種類や製品のサイズによって異なります。

5.取り出しと仕上げ

成形された製品を取り出し、バリ(上バリ・下バリ)の処理や表面の仕上げ加工を行います。

射出成形技術とブロー成形技術の応用

ここからは、上記でご紹介した成形技術を応用した成形方法についてご説明します。

インサート成形

インサート成形は、金属部品や他の異素材を金型内に挿入し、その上にプラスチックを射出して一体化させる成形方法です。

インモールド成形

インモールド成形は、デザインが印刷されたフィルムを金型内にセットし、その上にプラスチックを射出して表面に転写させる成形方法です。

インモールド成形を応用して開発された当社独自の技術をご紹介します。

採用事例:IMD工法(インモールド成形)から生まれた独自の技術「DTモールド」

IMD工法(インモールド成形)から生まれた独自の技術DTモールド

DTモールドは、IMD工法を応用して開発された当社独自の成形技術です。フィルムに特殊な印刷を施すことで、製品の表面に凹凸をつけたり、光の屈折によって絵柄が変化するデザインを成形工程で一度に実現できます。この技術により、コスト削減とデザインの自由度が飛躍的に向上しました。

インジェクションブロー成形

インジェクションブロー成形は、インジェクション(射出)成形とブロー成形を連続して行う成形方法です。

インジェクションブロー成形を応用して当社が開発した成形機をご紹介します。

採用事例:ブロー成形機能を組み込んだ射出成形機の開発

ブロー成形機能を組み込んだ射出成形機の開発

「合わせ目が出ない高品質な製品を低コストで製造したい」というニーズに応え、ブロー成形機能を組み込んだ射出成形機を開発しました。従来のストレッチブロー成形を上回る品質を保持しながら、コストを約半分に抑えることができました。

まとめ

射出成形やブロー成形はプラスチック製品の製造において欠かせない技術です。製品の用途や特性に応じた適切な成形方法を選ぶことが、品質向上や製造コストの最適化に繋がります。
成形方法の選定についてお悩みの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談から最適な成形技術の提案まで、しっかりとサポートいたします。

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