容器の専門メーカーが解説!化粧品用スパチュラ 選び方・製造時のポイント
スパチュラは容器から化粧品を取り出すだけでなく、メイクアップの際にも使える、とても便利なアイテムです。スパチュラの形状はとてもシンプルですが、製造時に気を付けるべきポイントがあります。本記事では化粧品用スパチュラの概要や選び方に加え、製造時のポイントを詳しく紹介します。
化粧品用スパチュラとは?
化粧品用スパチュラとは、化粧品を取り出したり塗布したりする際に使用する道具です。ヘラのように平らな形状をしており、用途によって大きさが選べます。また素材はプラスチック・シリコン・金属などでできています。スパチュラの先端は丸くなっており、化粧品の容器から適量を取り出す際に便利です。
化粧品用スパチュラの種類
化粧品用スパチュラは主に2種類あり、化粧品をすくうタイプと化粧を塗るタイプがあります。ここではそれぞれの特徴を説明します。
化粧品をすくうタイプ
化粧品をすくうタイプのスパチュラは、洗顔やその後のスキンケア時に使用されます。形状は小さめで、素材はプラスチックから金属までさまざまなものがあります。容器の底や角に残った化粧品も取り出せるように設計されています。
化粧品を塗るタイプ
化粧品を塗るタイプのスパチュラはメイク時に使用されます。形状は大きめで操作性が高く、素材は金属製で耐久力が強いものが多いです。リキッドファンデーションを均一に広げることからリップメイクなどの細かいメイクまで、幅広い用途で使えます。
化粧化粧品用スパチュラを使うメリット
化粧品用スパチュラの使用にはさまざまなメリットがあります。ここでは化粧品用スパチュラを使う2つのメリットを紹介します。
衛生的に保てる
スパチュラを使うことで化粧品を衛生的に保てます。指先には雑菌が付着していますが、スパチュラがあれば指や手と直接触れることなく化粧品を扱うことができます。特にクリーム状の化粧品などは、長期間使用する場合でもスパチュラを使うことで清潔な状態を保つことができます。
均一に塗れる
スパチュラを使えば化粧品を均一に広げることができます。コスメを指や手で塗ると均一に広げることが難しく、ムラや厚塗りになりがちです。スパチュラを使うことで、化粧品を薄く均等に広げることができ、自然で美しい仕上がりを実現することが可能です。
化粧品用スパチュラを使うデメリット
化粧品用スパチュラを使うデメリットは、慣れるまで時間がかかることです。スパチュラの使い方・適切な量の取り方・塗布の仕方など、指や手を使うのとは別に新しいメイク技術を身につける必要があります。しかし慣れてしまえば、素手よりキレイにメイクアップすることができます。
化粧品用スパチュラの用途
化粧品用スパチュラはメイクのさまざまな場面で使うことができます。以下では化粧品用スパチュラの用途を4つ紹介します。
美容クリーム・ジェル
スパチュラは、美容クリームやジェル状のスキンケア製品の塗布に使用することができます。スパチュラを使うことで適量を正確に取り出し、また平らな先端を使うことで肌へのなじみもよくなります。
リキッドファンデーション
リキッドファンデーションを塗る際にもスパチュラは活用できます。スパチュラにファンデーションを取り、刃の部分が90度になるように肌にあて、なるべく薄く広げていきます。スパチュラを使えば、ムラなく均一にファンデーションを広げることができます。
口紅
口紅を塗るときもスパチュラは使用できます。スパチュラを使ってリップメイクをするときは、スパチュラに口紅をのせてそれをリップブラシで取って塗っていきます。こうすることで、口紅を清潔なまま保てます。
ポイントメイク
アイメイクやチークメイクなどのポイントメイクでも、スパチュラは活躍します。特にクリームアイシャドウやクリームチークは適量を取るのが難しいため、スパチュラがあった方がキレイにメイクできます。取り過ぎたら戻せるため、コスパ的にも嬉しいです。
化粧品用スパチュラの選び方
化粧品用スパチュラは用途や好みに合わせて選びましょう。ここでは化粧品用スパチュラの選び方を解説します。
素材で選ぶ
スパチュラの素材は一般的に、プラスチック・シリコンなどの樹脂・金属などがあります。以下では各素材の特徴を紹介します。
プラスチック・樹脂製
プラスチックや樹脂で作られたスパチュラは、軽量で取り扱いやすいのが特徴です。毎日使うスキンケア用品を取り出すなど、デイリー使いをするのにおすすめです。またプラスチックや樹脂製のスパチュラはしなやかなため、容器の底や角に残ったクリームなどを取り出すこともできます。
金属製
金属製のスパチュラは耐久性があり、しっかりとした使い心地を感じられます。メイク用品を取り出して顔に塗ったり、コスメ同士を混ぜたりするのに適しています。金属製のスパチュラを使用する際は、こまめに洗浄して変色やサビを防ぎましょう。
用途にあわせた長さを選ぶ
スパチュラを選ぶ上では、用途に合わせた長さを選ぶのも重要です。ファンデーションを塗るなど広い部分に使う場合はヘラ部分が大きいスパチュラ、ポイントメイクに使う場合は小回りの利く小さめのスパチュラを選ぶと良いです。
持ちやすさで選ぶ
スパチュラの使い心地は持ちやすさでも変化します。滑り止め加工などがあるスパチュラは安定感があり使いやすいです。自分の手に合ったサイズや形状のスパチュラを選ぶことで、より細かい操作が可能になります。
化粧品用スパチュラの使い方
化粧品用スパチュラの使い方は、ベースメイクとポイントメイクで異なります。ベースメイクに使用する場合は、スパチュラに下地やファンデーションを取り、刃の部分を肌に対して90度にあて、なるべく薄く伸ばします。ポイントメイクの場合は、スパチュラに取ったリップやアイシャドウをブラシに乗せて塗っていきます。
化粧品用スパチュラ製造のポイント
ここからは、プラスチック容器の専門メーカーであるプラシーズから、化粧品用スパチュラを製造する時のポイントを2点ご紹介します。
バリを防ぐ
プラスチック製のスパチュラの側面をよく見ると、薄い線状のスジが見られることがあります。
このスジはパーティングライン(PL)と呼ばれ、プラスチックを成形する際の、金型の合わせ目の部分にあたります。
金型の合わせ目に隙間があると、余分な樹脂が隙間から飛び出た状態で固まり、「バリ」と呼ばれる形状不良が発生します。
程度にもよりますが、バリはとがったような形状で現れることもあります。
スパチュラは直接肌に触れる状態で使用するため、バリが発生したままだとけがの原因に繋がる可能性があり、とても危険です。
バリを発生させないためには、金型の合わせ目の精度を上げて、隙間が出来ないようぴったり合わせる事が重要です。
また、成形時に加える圧力や、流し込む樹脂の温度・速度といった成形条件の調整を適切におこなう必要があります。
加えて、成形後の後工程にてバリを取り除く事も有効です。
ジェッティングを防ぐ
ジェッティングとは、成形品に樹脂がくねくねと蛇行したような跡が残ってしまう成形不良を指します。
ジェッティングは、金型に樹脂を流し込む速度が早すぎる場合に発生することが多いです。
金型に樹脂を勢いよく流し込んでしまうと、はじめに流しこんだ樹脂は金型の奥側で温度が下がっていきます。
後から流れ込む樹脂とは温度差が生まれてしまうので、上手く融合することが出来ません。
このように樹脂が均等に混ざらない状態で完全に固まることで、樹脂の流れの跡が残ってしまいます。
樹脂の流れの跡が残ってしまった成形品は、表面にムラがあるような見た目になってしまいます。
スパチュラは、化粧品と一緒に使用することから見た目も重視されるため、ジェッティングはなるべく避けたい成形不良といえます。
ジェッティングの発生を防ぐ為には、樹脂を流し込む速度や金型の温度調節を適切に設定し管理することが大切です。
まとめ
本記事では、化粧品用スパチュラの概要や使い方、製造時のポイントなどをご紹介しました。
化粧品用スパチュラを使えば化粧品を清潔に保てるだけでなく、メイクの幅を広げることもできます。用途に合わせて、最適なスパチュラを使用してみてください。
また、プラシーズではプラスチック製の化粧品用スパチュラの製造が可能です。
クリーム容器本体とセットでの製造も承りますので、この記事を読んで興味を持った方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
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