リペレット材料活用最前線!不良品もランナーも再資源化するプラシーズの挑戦

リペレット材料活用最前線!不良品もランナーも再資源化するプラシーズの挑戦

皆さま、こんにちは。
今回は、昨年8月に当社の岩手県釜石工場に導入したリペレット機の導入経緯と活用事例についてご紹介いたします。

オリジナル容器のリードタイム短縮

リペレット機導入の経緯

当社の工場が岩手県釜石市にあることから「岩手県産業・地域ゼロエミッション推進事業」に応募し、採用されたことでリペレット機の導入が実現しました。

リペレット材料とは

リペレット材料

リペレット材料とは、成形時に発生する不良品やランナー(製造過程で不要となる樹脂部品)を溶かして再成形し、再び使用可能なペレット状に加工したリサイクル材料のことです。バージン材料に近い品質を持ちつつ、環境負荷の軽減やコスト削減にも貢献できる材料として注目されています。

リペレット機とは

リペレット機

リペレット機とは、工場内で発生する不良成形品やランナーを再溶解し、ペレット状に再加工する機械です。これにより製造現場での廃棄物を減らし、材料として再利用することで資源の有効活用が可能になります。

リペレット材料の利点

リペレット機を導入することで得られる利点について説明します。

従来の問題点

今までは不良品やランナーなどを粉砕機で粉砕して、再度バージンペレットと粉砕材を混ぜて利用する機会はありましたが、生産時の不良要因に繋がっていました。

  • 粒子の不均一による計量のばらつき
  • 成形時のヤケや黒点、ガスの発生
  • 一部の大きな粒が加熱不足となり未溶解のまま残る

上記が主な問題点です。

リペレット材料の利点

一方リペレット材料は、形状や密度が均一であり、バージン材料と同様に安定した成形が可能です。そのため不良品の発生を抑え、生産の安定化と環境対応、コストダウンを同時に実現することができます。

リペレット材料を活用した試作品の事例

リペレット機を導入してからの試作について説明します。

ダイレクトブロー成形による水物ボトルへの水平展開

ダイレクトブロー成形による水物ボトルへの水平展開

一般的に「ボトル to ボトル」(水平リサイクル)が主なリペレット材料の活用方法になります。今回導入したリペレット機に付帯設備として結晶化装置を付けたのも、使用量が多いPET樹脂の再生率を上げて行きたいと考えたからです。
PET樹脂は成形時に一度溶かすと結晶化されない状態で固化してしまい、乾燥しにくくなります。また、再利用しようとすると、乾燥時に熱融着が起きてしまい利用率が下がります。そこで、この結晶化装置を使用することにより、ペレットを結晶化し効率良く再生利用できるようにしました。

射出成形による化粧品容器以外の異なる製品への展開

射出成形による化粧品容器以外の異なる製品への展開

当初はPET樹脂のボトルの再利用を中心に進めていましたが、今回は鏡とペン立てなど、化粧品容器以外の製品にチャレンジすることで、リペレット材料の応用範囲の拡大を目指しました。
素材や製品の選定を工夫することにより、通常の樹脂製品と遜色なく成形することができました。

今後の展望と目標

当社では、以下の数値目標を掲げ、釜石工場を中心に栃木県の佐野工場とも連携しながら取り組みを強化していきます。

  • リサイクル困難な樹脂のペレット化による廃棄量の削減(売上比30%減)
  • 不良率の削減(3% → 1%)
  • 材料購入量の削減(売上の15%以下)

これらの活動を通じて、環境と品質の両立を目指した製造体制の構築に努めていきます。

また今後、取引先と連携しリペレットの更なる発展に邁進できればと考えております。ご興味がございましたら是非お問い合わせください。

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