再生紙を徹底解説!古紙は分別してリサイクル

再生紙を徹底解説!古紙は分別してリサイクル

「SDGs」や「環境配慮」といった言葉を聞いたことがありますか?
ニュースやテレビ番組などでは、プラスチックを減らす取り組みや、CO2排出量を減らすための様々な国、企業、個人の取り組みなどについての特集が組まれたりしていますよね。

今回はその中でも、紙のリサイクル、再生紙についてお話していきたいと思います。
再生紙についての基本的な知識や注意点、古紙がリサイクルされて再生紙になるまでの具体的な流れをご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

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再生紙とは一体なんだ?

まず、再生紙についてご説明いたします。
再生紙とは、新聞や雑誌、チラシや牛乳パックなど、私たちが普段古紙として捨てている紙をリサイクルしたものを指します。
この再生紙は環境に配慮して作られており、現在では様々な種類が存在しています。

再生紙を見分けるRマーク

上記のようなマークを見かけたことはないでしょうか。
このマークは再生紙である事を示す「Rマーク」と呼ばれています。
再生紙の利用促進・普及啓発をしていくことを目的に、平成7年6月に「3R活動推進フォーラム」の前身である「ごみ減量化推進国民会議」にてシンボルマークとして定められました。

この「Rマーク」は、古紙パルプがどのくらい配合されているのかを一目で判るようにしたもので、表示の申請や届出の必要はありません。誰でも自由に無料で使用できますが、表示に際して以下の6点について注意が必要です。

  • 古紙パルプ配合率は、製造会社や印刷会社に確認の上で正しい数字を表示すること。
  • 再生紙を使用した印刷物などに刷り込んで表示すること。再生紙を使用していない印刷物には表示しないこと。
  • 表面にコーティング加工した紙など、再生紙に利用できない紙や、他の素材と複合した紙(段ボール等)に対しては使用しないこと。
  • 古紙パルプ配合が違うものを複数使用し、一つの製品とするときは、それぞれの配合率を記載、表示すること。
  • 古紙パルプ配合率を示した数値・文言、説明とあわせて表示すること。
  • 文字の大きさ、色は自由ですが、マークの形は崩さないこと。

再生紙としてリサイクルできないもの

段ボール

新聞、段ボール、雑誌、コピー用紙などの雑紙、飲料用紙パックは、古紙として再生紙にリサイクルが可能です。
しかし、紙から出来ているものならなんでも再生紙としてリサイクルできる訳ではありません。

再生紙の生産工程で機械のトラブルや不良品の原因となるものもあり、そのような紙は古紙再生促進センターによって「禁忌品」として定められています。
例として、汚れたり、コーティングされている紙や、感熱紙などの特殊な紙があります。
参考:公益財団法人 古紙再生促進センター (prpc.or.jp)

再生紙の歴史

再生紙

環境問題が取り上げられ始めたのは1970年代と言われていますが、再生紙が作られ始めたのはいつ頃なのでしょう。

実は、日本での再生紙の歴史はとても古く、なんと平安時代からすでに再生紙という概念があったそうです。
平安時代では、紙が非常に高価なものであったため、貴族たちが和歌や書などで使った紙をリサイクルして使用していました。
和紙もその一つで、「古紙の漉き返し」と呼ばれる方法でリサイクルを行い「薄墨紙」という再生和紙を作っていたそうです。

江戸時代に入ってからは紙の生産量が増え、庶民の間にも広く普及し始めました。
紙の生産量が増加するにあたり、障子屋や提灯屋などの紙を利用する職業が増え、紙は人々の生活に欠かせないものとなっていきました。

この頃から、使用済みの古紙を集める「紙屑屋」という商売が現れます。その紙屑屋が集めた古紙は、古紙問屋から漉き返し業者に売られて、再生紙になるという現代のリサイクルにも通じるシステムが確立されていたといわれています。

再生紙の製造方法

さて、そんな再生紙は現在どのようにして作られているのでしょうか。
まずは自宅でもできる再生紙の作り方をご紹介したあとに、実際に回収された古紙が再生紙として市場に戻ってくるまでをご紹介いたします。

自宅でできる再生紙の作り方

まずは、どのご家庭でもできる再生紙の作り方を紹介したいと思います。
市販されている再生紙も、作る規模や機械の違いはありますが、同じような工程を経て作られています。

用意する物

  • 牛乳パック
  • ミキサー(すり鉢でも可)
  • まきす(海苔巻きなどを作るもの)
  • 割りばし
  • 金属製のトレー(まな板や牛乳パックなどの平らなものでも可)
  • 布巾
  • タライ(大きめのボウルでも可)
  • アイロン

再生紙作成手順1 下準備

牛乳パックを1日ほど水につけ、水が浸透したら牛乳パックの表裏についているフィルムをゆっくり剥がします。

再生紙作成手順2 ミキサーにかける

フィルムを剥がした牛乳パックを適当な大きさにちぎり、水と一緒にミキサーにかけます。
紙の原型がなくなるまでよく混ぜます。

再生紙作成手順3 型に入れる

タライに紙を溶かした水を入れます。液がドロドロしている場合は水を追加します。
まきすの両端を竹と交差するように割りばしを結びます。
まきすを使って紙の繊維を掬い上げます。その際、水を揺らしながら厚みを均等にします。

再生紙作成手順4 型から外す

紙の繊維を掬ったまきすの上に、トレーを置いてひっくり返します。
紙が破けないようにゆっくりとまきすを外します。
布巾をかぶせて、上から優しく押し、水分を飛ばします。
ゆっくり紙が破れないように布巾を外します。

再生紙作成手順5 乾燥

水気がなくなるまで乾燥させます。
早く乾燥させたい場合は、布巾を被せて上からアイロンを押し当てます。
乾燥したらトレーから外して、再生紙の完成です。

実際に紙がリサイクルされるまでの流れ

古紙回収

家庭や企業、工場、店舗から出された古紙は、回収後すぐに再生紙になるわけではありません。ここからは、古紙がリサイクルされるまでの工程を4つに分けて、その流れを解説します。

リサイクルの流れ1 回収

家庭や事業所などから排出された古紙は回収業者によって集められ、古紙問屋へ運び込まれます。

リサイクルの流れ2 分別

古紙問屋に運び込まれた古紙は、「台貫」という計量器で古紙の重量を測ります。
その後、新聞、雑誌、段ボールなどに分別され、「梱包機」(ペーラー)で重さ1トンに圧縮梱包されます。
この古紙は商品として製紙工場へ出荷され、一部は輸出されます。

リサイクルの流れ3 製造

製紙工場に搬入された古紙は一時的に保管された後、「パルパー」という大きなミキサーに投入され、一本一本の繊維になります。繊維をきれいな水で洗い流し、「抄紙機」(紙を作る機械)で脱水をしたうえでシート状に形成し、その後、「輪転印刷機用」に巻き取られたり、「枚葉印刷用」に一定の大きさに裁断されたりして、再生紙として製品化されます。

リサイクルの流れ4 加工

再生紙として生まれ変わった用紙・板紙は、加工工場で様々な製品に生まれ変わり、市場へと戻ってゆきます。

おわりに

私たちが普段使っている紙や段ボール等が古紙としてリサイクルされ、また私たちの戻って来るというものが、再生紙のリサイクルの流れでした。
正しくリサイクルを行うためにも分別をしっかりと行うことで、環境に優しい持続可能な社会を作ることが私たちには求められています。
プラシーズでも環境に配慮した製品づくりを行っており、紙の容器や、一個函のご提供もいたしております。
紙製コンパクトの芯材には再生紙を使用し、パルプモールドには原料にバガスや古紙などのリサイクル材、再生材を使用しております。
環境にやさしいプラシーズの容器につきましては、「お問い合わせフォーム」や「お電話」にてどんな些細なことでも、お気軽に相談してみてください。

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