CASE STUDY20
湿気が致命傷となるパウダー状美容液。フィルムの原料に使われる環状オレフィン樹脂COCを採用し、高いバリア性と防湿性を実現

1997年に発売されて話題となった、パウダー状の溶ける美容液をご存知ですか?中身の粉が少しでも水分に触れると液化してしまうことから、樹脂の中でもっとも防湿性の高い環状オレフィン樹脂に着目。化粧品容器としては採用前例がなく、製品化するまでにトライ&エラーの繰り返しだったと言います。環状オレフィン樹脂の特性や苦労したこと、今後の展開について聞きました。
~ココに注目!~
◉前例のない環状オレフィン樹脂を採用
◉高い透明性と防湿性を確保
◉防湿性や保香性を高めた改質剤として展開
—-お客さまからどのような依頼がありましたか?

パウダー状の美容液容器の製造です。
肌にのせて軽く圧力をかけることで、雪のようにスーッと溶けて液状になる新感覚の美容液で、1997年の発売当時は話題となり、新宿伊勢丹でナンバーワンの売れ行きだったようです。
中身が見えるように透明のプラスチックでつくれないか、というご相談でした。
—-どのような課題がありましたか?
中身の粉が少しでも水分に触れると液化してしまうので、通常の材料や製造方法で商品化するのが難しかったんです。
—-課題についてどのように解決しましたか?創意工夫したことは?
非晶性の透明樹脂「環状オレフィンコポリマー」(COC)でつくることを提案しました。
理由としては、透明樹脂のなかでもっとも防湿性が高いこと。ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)よりも密度が高く、非晶の高次構造をとることでバリア性が向上し、高防湿になるという原理です。透明性にも優れているため、ガラスに代わる代替品となっています。
ほかにも、保香性、耐熱性、低UV吸収性、低不純物特性、非吸着性、耐薬品性、低誘電率・低誘電正接の電気特性などに優れていて、光学用フィルム、バイオ関連フィルム、医療用包装材などに採用されています。
わかりやすいところでは、食品包装用ラップもそうですね。
—-苦労したことをお聞かせください。

環状オレフィンコポリマーを化粧品容器として採用した事例がなく、プラシーズとしても初の試みでした。
成形加工時に樹脂ヤケや、後加工で印刷や塗装の樹脂との密着性に問題があり、成形条件やインキ、塗料の選定、作業工程を確立させるまで、試行錯誤の繰り返しでしたね。
—-今後の課題や展開についてお聞かせください。
品質には自信がありますが、コストが高くなってしまうのが課題です。
今後はオレフィン系樹脂と汎用的に使用されているポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)をブレンドすることで、コストを抑えつつも、高い防湿性・保香性・バリア性を備えた改質剤として展開できるのではないかと考えています。
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