Interview vol.02

営業部長×中国事業所長阿部 賢一×鐘 文明

営業部長 阿部 賢一×中国事業所長 鐘 文明

「中国製=品質が不安」と言われる時代を、
私たちはもう終わらせたい。

“日本本社設計 × 中国工場生産”というユニークな体制を築くプラシーズ では、
現場と設計が国境を越えて、同じ“ものづくりの心”を共有している。

紙器部門の営業部長・阿部さんと、中国製造部門の責任者・鐘(しょう)さん。

二人が歩んできた20年以上の信頼の軌跡と、
文化を越えた品質の追求を、“人の声”から紐解く。

“中国製”を語り直す──
【阿部×鐘】海を越えて通じ合う、ものづくりの心

海を越えて“ひとつのチーム”に

プラシーズ本社と中国工場をつなぐのが、営業部長の阿部さんと、中国製造部門の鐘(しょう)さん。20年来の付き合いである二人は、国を越えて信頼を築いてきた。

プラシーズ本社と中国工場をつなぐのが、営業部長の阿部さんと、中国製造部門の鐘(しょう)さん

(写真左)紙器部門を統括する営業部長・阿部さん。(写真右)中国製造部門を率いる責任者・鐘さん。
日中の信頼をつなぐ、ものづくりのバディ。

阿部:私は営業部長として、紙器を中心に樹脂製品まで幅広く担当しています。営業が受注した案件を、中国の鐘さんへ橋渡しするのが主な役割です。

鐘:中国側では、生産管理や人材育成を担当しています。本社から来た仕事を右から左に流すのではなく、現地スタッフが“お客さまへの感謝の気持ち”を持って仕事に向き合えるようにしています。そのために、製品の背景にあるストーリーをきちんと伝えるようにしています。

阿部:その姿勢には本当に助けられています。日本の考え方や品質への意識を、現地スタッフに丁寧に伝えてくれている。鐘さんがいてくれることで、安心して仕事を任せられます。

鐘:中国の経営者や技術者たちにも、日本の文化や商売のルールを少しずつ伝えています。品質に対する誠実さを理解してもらうには、日々のコミュニケーションが欠かせません。

20年にわたる信頼関係。「側から見たら喧嘩してるように見えるけど、仲良くやってます」と笑い合う二人の姿に、長年積み重ねてきた絆がにじむ。

品質をつくるのは、技術ではなく“人”の力

日本と中国、それぞれの価値観や文化の違いを超えて、「人づくり」を通じて品質を磨き上げていく──。鐘さんが語るのは、共感と信頼が生む“人の品質管理”である。

鐘さんが語るのは、共感と信頼が生む“人の品質管理”

鐘:確かに、中国のものづくりには課題があります。でも、結果だけを見てあれこれ言っても、解決にはなりません。大事なのはプロセスを見ること。どこでズレたのか、なぜそうなったのかを理解して、改善していくことです。

品質を左右するのは“人”だと鐘さんは言う。

鐘:ポイントは、人です。人をどう管理し、どう共感させるか。日本人と同じ価値観や理念を伝えることが大切なんです。結局は、やる気や気持ちの問題。中国人は勤勉で賢い人が多い。思いに共感できれば、工程を増やしてでも、神経を使って丁寧に仕上げてくれます。

具体例として、鐘さんは“日本人の価値観”を根気強く伝えてきた。

鐘:日本の品質要求は非常にシビアです。印刷の汚れや色ブレは、他国では許容されても、日本ではNG。そうした感覚の違いを、具体的な例を出して日々話すようにしています。時間をかけて、少しずつ浸透させていくしかありません。

協力会社も、あえて数社に絞っている。

鐘:得意分野が違う会社をいくつかに限定して、それぞれの特性を生かすようにしています。お互いの理解が深まることで、品質も安定させています。

協力会社と打ち合わせをする鐘さん

阿部:鐘さんの強みは、日本人の感覚を持って、中国のスタッフに伝えられるところです。

たとえば「アクリル鏡」の案件では、検査項目は“傷がないこと”でした。でも、実際に仕上がった鏡は傷だらけだった。原因を探ると、検品を担当した工員が、“自分の生活の中で傷ひとつない鏡”を見たことがなかったんです。

単に言葉で「傷がないもの」と伝えても、彼らには伝わらない。だから鐘さんは、“日本人が求める鏡とはこういうもの”と丁寧に説明した。文化の違いを理解している鐘さんだからこそ、改善につなげられたんです。

商社を介していては、このような課題は一向に解決しない。文化や感覚の違いを理解した上で、現場に寄り添いながら伝えること。それこそが、品質を支える“人の力”である。

“丸投げしない”本社と、“受け身ではない”現場

「任せる」だけでも「指示する」だけでも、いいものづくりはできない。阿部さんと鐘さんの間にあるのは、“理由を共有し、目的を一緒に見る”関係だ。

“丸投げしない”本社と、“受け身ではない”現場

阿部:相手に任せきりで、丸投げしてはだめなんです。

たとえば「炒飯をつくって」と頼むと、利益を出すために材料や工程を省いた炒飯が出てくる。本社が材料、工程を決め、鐘さんが、その通り作るように指示管理を行い、なぜこの工程が必要なのか」まで説明する。その上で現場を監督しながら見守る。

同じ炒飯でも、まったく違うものができるんです。中国製が不安だと言われるのは、指示する側が“炒飯をつくって”で終わってしまうから。

鐘:中国の人たちは、できないわけではないんです。でも、できるだけ楽をしたい、やりたくないと思っている人も多い。だからこそ、こちらが丁寧に理由を伝えることで、意識が変わっていくんです。

本社が「任せる」だけでなく、「見守る」姿勢を持つ。工場も「受け身」でなく、「自走」する。そのバランスが、二人の関係を支えている。

“日本設計×中国生産”が生み出す、スピードと信頼のシナジー

“日本設計×中国生産”が生み出す、スピードと信頼のシナジー

異なる文化、異なるスピード感。その両方を理解し、補い合うことで、“日本設計×中国生産”という体制ならではの強みが生まれている。

阿部:これは紙器だけでなく、樹脂容器にも言えることですが、中国のスピード感は圧倒的な強みです。

日本のメーカーに相談すると、まず社内で企画検討をして、作図・見積もり・サンプル作成……と段階を踏みますよね。

一方、中国ではそのあたりをすべて省いて、すぐにサンプルが出てくる。そのスピード感たるや、本当に驚くほど。いい面も悪い面もありますが、鐘さんにお願いして上がってくるスピードは早く、助かっています。

圧倒的なスピード感が魅力の中国。ただ、それを支えているのは“信頼関係”だと二人は口を揃える。

鐘:日本の本社との関係を何より大切にしています。お互いに厚い信頼があるから、意見も率直に言える。嘘をつかない、真実を話す、隠し事をしない。当たり前のようでいて、実は一番大切なことなんです。

印刷の立ち合いをする阿部さん

阿部:私は紙器業界に入って33年になります。営業でありながら、技術的なことも理解しているので、設計者への確認を重ねずとも、自分の判断で進められることが多い。

鐘さんも同じで、先の工程を全部理解している。だから、お互いに確認の手間が省けるんです。この連携のスピード感は、他社にはなかなか真似できないと思います。

鐘:阿部さんは中国にもよく来てくれるので、現場の“リアル”を知っています。良いところも悪いところも理解しているから、話が早い。まさに“阿吽の呼吸”ですね。

距離を越えても、二人の間にあるのは確かな信頼。その信頼が、国境を越えたものづくりを動かしている。

バトンをつなぐように──想いを、技を、未来へ

長く積み重ねてきた信頼と技を、次の世代へ。阿部さんと鐘さんが語るのは、これからのプラシーズに託す想い。

鐘:中国の舞台は整いました。私自身もキャリアを積んできましたが、もう61歳。今後は、若い世代を教育して後継者を育てていきたい。紙器の事業をもっと拡大していくためにも、人を育てることが必要です。

そして、日中友好が永遠に続くことを願っています。

阿部:私も同じです。自分の経験やスキルを、どうプラシーズに落とし込んでいくかが課題ですね。昔は、凝ったデザインの製品が多く、知識を得る機会も多かった。でも今は、シンプルなものづくりが主流で、覚える機会が減っている。そのなかで、どうやって技術を磨くか。

人材育成のためにも、お客さまに“ひと工夫ある案件”を提案していきたいと思っています。

培ってきた技術と信頼を、次の世代へ。二人の言葉の先には、“中国製の誤解を超えて、誠実なものづくりを広げたい”という同じ願いがある。

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