CASE STUDY49
多角形キャップへの箔スタンプ技術を開発。エッジの効いた美しい銀箔ラインを実現

複雑な多角形容器に箔スタンプを加工するだけでも難しく、ましてや1.5mmという極細ラインとなれば、難度はさらに高まります。
従来の手法では太刀打ちできず、開発チームも解決策に行き詰まっていました。そんな中「倣い部分を金属に変えてみては?」というエンジニアのひと言が突破口に。シリコンと金属を組み合わせた新たなローラーを開発することで、エッジの効いたシャープなラインの再現に成功したのです。この技術革新の裏側について、開発担当者に聞きました。
銀箔のラインをもっと美しく
—-お客さまからどのような依頼がありましたか?

今回の製品はマスカラ容器です。注目したいのは、多角形キャップの縁にあしらった銀箔ライン。従来通りのシリコンローラーを使ったスタンプ方式で量産を進めていましたが、お客さまから「銀箔の帯を美しく仕上げてほしい」という要望があり、改善に取り組むことになりました。
従来の手法では角が潰れて太くなってしまう
—-どんな課題がありましたか?
多角形キャップに銀箔ラインをスタンプ加工する際、従来の手法では角の部分が潰れてしまい、ラインの太さが均一にならないという問題がありました。
また、極細のラインゆえに、箔にシワが寄ったり、欠けたりすることも。仕上がりの安定性にも課題がありました。
シリコンと金属を組み合わせたローラーを開発
—-課題をどのように解決しましたか?
解決策は「ローラーの倣い部分を金属化する」ことでした。金属にすることで、スタンプ時に治具がめり込むのを防ぎ、角がシャープに仕上がります。これにより、スタンプ幅が均一になり、銀箔のシワや焼けも改善。結果として品質が安定し、不良率の削減にも成功しました。

当初は、ローラーの回転スピード、温度、圧力、シリコンの硬度など、さまざまな条件を変えて試しましたが、思うような結果が得られず行き詰まっていました。そんなとき、当社のエンジニアが「倣い部分を金属にしてみては」と提案。まさに目から鱗でしたね。この一言が突破口となりました。
このアイデアをもとに、シリコンと金属を併用したローラーを開発。さらに、金属部分の径をシリコンより0.5mm小さくすることで、製品との密着率を高めました。
開発には2〜3年を費やしました。新しいローラーで加飾の精度は向上しましたが、シリコンと金属の熱膨張率が異なるため、温度調整をしながら生産する難しさもありました。しかし、こうした細やかな対応も含め、プラシーズだからこそできた技術だと自負しています。
技術力で広がるデザインの自由度
—-プラシーズに依頼するメリットは何ですか?

この技術により、品質の安定と不良率の削減を実現し、納期短縮にも大きく貢献しました。また、技術的な制約に縛られないことで、デザインの自由度も向上。他社製品との差別化を図るうえで、デザインの自由度は非常に重要です。「無理かもしれない」と思うようなデザインでも、まずは一度ご相談ください。
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