CASE STUDY41
自動印刷機を改造してボトル最小径17.7mmに対応範囲拡大。品質の安定化とリードタイムを1/3に短縮
既存の自動印刷機では対応できない小径17.7mmのスリムボトル。印刷機を改造して自動化に成功するまで、約3年の歳月を費やした長期プロジェクトとなりました。
もっとも苦労したのは、専用治具の設計。「小さなサイズが難易度を高めた」と話す開発担当者に、苦労や創意工夫した点、具体的な成果について話を聞きました。
印刷工程の自動化して安定した生産数と品質を目指す
—-お客さまからどのような依頼がありましたか?
小径17.7mmのスリムボトルの製造です。20年以上前に発注をいただいて以来、当社で生産している容器で、昨年まで汎用印刷機を使って、1本1本手動で印刷していました。1日の生産量は作業員4人がかりで約5,000本が限界でした。
当社で自動印刷機を所有していましたが、対応可能な最小径25mmに対して、スリムボトルの小径が17.7mmと小さかったため、既存の自動機では印刷できなかったんです。
しかし、受注数が年々増加し、人海戦術ではいよいよ手に負えなくなったというわけです。
そこで、安定した生産数と品質を維持するために、3年前にアメーバ型プロジェクトがスタート。部署を横断してチームを組み、印刷工程の自動化に取り組むことになりました。
狭いスペースに収まる専用治具を緻密に設計
—-どのような課題がありましたか?創意工夫した点を教えてください。
印刷工程における、位置決め部、回転部、搬送部の各機構を改造しようと試みましたが、治具を取り付けるスペースが確保できなかったことや、位置決め治具のスプリングピンのピッチが短いため、治具内部に収まらないといった問題が発生しました。
印刷部の治具に関しては、取り付け治具と一体化して製作することで課題をクリア。また、位置決め治具に関しては、機構を改造してピンに段差をつけることで、取り付けに成功しました。
その結果、ボトル最小径17.7mmから最大径100mmまで、1つの自動印刷機で対応できるようになりました。
1日の生産量が約3倍にアップ
—-具体的にどのような成果がありましたか?
印刷工程の自動化で連続印刷が可能になり、スリムボトルの1日の生産量が約15,000本にアップしました。リードタイムも約1/3に短縮され、生産コストの大幅な削減につながっています。
また、手作業は高度なスキルが求められますが、自動機なら経験の浅いオペレータでも操作できますので、熟練スタッフはより重要な業務に集中することができます。
社内外の連携で相乗効果を創出
—-今回のプロジェクトを振り返って、率直な感想を聞かせてください。
これまで棚上げしていた課題でしたが、部署の垣根を超えて知識や経験を共有し合い、さらには社内だけに留まらず、治具製作会社や印刷機メーカーなど外部企業とも連携を図ることで、何倍もの相乗効果を生み、完成に漕ぎ着けることができました。
こうした不可能への挑戦と成功体験が、プラシーズの底力を上げていることは間違いありません。さまざまなボトル径の自動印刷はもちろん、複雑な形状や特殊加工など、お客さまのあらゆるご要望にお応えできると自負しています。
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