CASE STUDY52
共同開発で生まれたオール紙製「紙おしろい」。ブランド仕様にカスタム設計できる、販促提案の切り札に

美濃和紙の産地・岐阜で長年紙づくりに取り組む紙メーカーと、私たちプラシーズがタッグを組んで開発したのが、オール紙製の“紙おしろい”。
環境配慮とカスタマイズ性を備えたこの商品は、試供品やノベルティとしても展開しやすく、化粧品メーカーのプロモーション活動に新たな提案価値をもたらします。
共同開発の背景から紙器設計のこだわり、今後の展望まで、プロジェクトの舞台裏を聞きました。
得意分野を掛け合わせたコラボ開発
—-「紙おしろい」を開発した経緯について教えてください。
きっかけは、岐阜県関市に本社を構える紙メーカーからの相談でした。美濃和紙を使った製品づくりで知られる同社が、自社の「紙おしろい」の販路拡大に課題を感じていたのです。
すでに一部の大手メーカーでは製品化されているものの、認知度や差別化の面で十分に浸透しきれていない印象がありました。正直なところ、私たちも「紙おしろい」という商品をそれまで知りませんでしたが、調べてみると実は市場には長く流通していて、一定のニーズがあることがわかったんです。
商品中身の「紙おしろい」は紙メーカーが提供し、当社が紙製ケースを設計・製造して、パッケージ面からプロモーションを支援する。そんなかたちで、両者の得意分野を掛け合わせたコラボ開発が始まりました。
伝統と機能が融合「あぶらとり紙+パウダー」
—-「紙おしろい」とは、どのような商品ですか?
「紙おしろい」は、パウダー付きのあぶらとり紙のこと。皮脂をしっかり吸着しながら、パウダーで肌を整える、化粧直しの強い味方です。フェイスパウダーがあらかじめ紙の表面に塗布されているので、外出先でも簡単・手軽に使用できます。
紙メーカーが開発した「パウダー付あぶらとり紙」は、美濃和紙を使用しており、肌当たりがやさしく、吸収力も抜群。粉が直接手に触れないよう、パフの裏にポストイット状のシートを貼るなど、細部に工夫が施されています。
仕様調整で広がる活用法
—-「紙おしろい」の魅力や可能性について、どう考えていますか?
この商品の最大の特徴は、“仕様に応じて設計できる柔軟性”にあります。たとえば、皮脂吸収力を高めたい、パウダーの色を変えたい、塗布量を調節したいといった要望にも応えられるため、ターゲットやシーズンに合わせた商品展開が可能です。
こうした仕様調整が可能な設計だからこそ、「カスタムできる紙おしろい」として、試供品やノベルティ、ギフトといった多様な用途にフィットします。新商品のプロモーションや、ブランドオリジナル品の展開にも活用いただけるはずです。
すでに複数の化粧品メーカーから見積もりのお問い合わせもあり、市場からの関心を実感しています。
環境とデザインを両立したオール紙製パッケージ
—-プラシーズとして、パッケージ開発でこだわった点は?
従来のプラスチックケースではなく、今回は外装もすべて紙素材に切り替え、環境に配慮したオール紙製パッケージを採用しました。
スライド式のマッチ箱型構造で、筒状のスリーブと組み立て式の身箱を組み合わせています。身箱が飛び出さないようストッパー機能を加えるなど、利便性と耐久性も兼ね備えています。加えて、いくつか異なる形状の紙箱(お菓子のチョコ箱のようなスライド型など)も試作し、選択肢を広げました。
紙製パッケージは、天面・側面・内面に一体でデザインを施せるため、ブランドごとの世界観や統一感を表現しやすいのも利点です。古紙やエコ認証紙などを活用すれば、脱プラ・サステナブル対応としてもアピール力が高まります。
紙器と化粧品容器の技術を生かし、次の展開へ
—-今後の展開について教えてください。
今後、さまざまなお客さまの声が集まってくると思います。そのフィードバックを紙メーカーと共有しながら、さらに使いやすく魅力的な商品にブラッシュアップしていきたいと考えています。
当社は、化粧品容器と紙箱、両方の製造ノウハウを持つ数少ない企業です。この強みを生かして、オリジナリティある製品を一緒につくっていけるパートナーを増やしていきたいですね。
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