紙器(紙製パッケージ)とは?選び方やコストカット事例を解説!
紙器は形状やデザインの自由度が高く、消費者に対して製品を強く印象づける力があります。最近では環境配慮へのニーズも高まっており、安価に製造できる紙器の存在は欠かせないものになってきました。
今回の記事では紙器の製造メーカーであるプラシーズが、紙器の選び方から利用例、コストカットの方法など、おすすめの紙器を詳しく解説していきます。
紙器とは
紙器とは、紙でできたパッケージ全般をさす言葉で、貼り箱や折り箱、段ボール箱のような包装容器を指します。
製品の保護のみを目的とした紙器もある一方で、独自の設計や印刷などの加飾手法を用いて、製品の世界観を最大限に表現するような紙器をつくることも可能です。
紙器のメリット
紙器について、主な梱包資材であるプラスチック容器と比較した、具体的なメリットをご紹介いたします。
オリジナルパッケージが手軽につくれる
紙器は、オリジナルのデザインでパッケージを作る際の初期コストを抑えることが可能です。
製品パッケージによく使われるプラスチック容器では、金型作成だけで高いコストがかかってきますが、紙器であれば比較的低コストでオリジナルデザインを作成することが可能です。
パーツの変更が容易
製品の改良や新製品開発に際して、形状を変更したいというご要望は多くあります。
紙器は、パーツ単位での変更や改良が容易なため、迅速に対応することが可能です。これにより、市場のニーズに素早く対応することができ、他の製品に対して競争優位を保つことができます。
サステナブル社会への貢献
持続可能な社会への貢献は、消費者からの信頼を得る上でも非常に重要な要素となっています。
紙器は素材が紙であるため生分解性を持ち、自然に還る性質を持ちます。さらに、リサイクルが容易であること、カーボンニュートラルを目指しやすいことなど、環境対応材料として注目されているパッケージです。
紙器が使われる業界の例
ここまでご紹介した紙器のメリットは、さまざまな業界の製品で活用されています。
美容・コスメ業界における紙器
美容・コスメ業界では紙器のデザイン性や、手軽にサステナブル対応が可能な点が高く評価されています。
化粧品などはパッケージ自体の美しさやストーリー性が商品の価値に直結しやすい製品のため、紙器は消費者の満足度向上に欠かせないパッケージです。
飲食品パッケージにおける紙器
飲食品業界でも紙器は、形状の多様性と、環境対応への関心から多く活用されています。
特にギフト用などの高級飲食品のパッケージでは、美しさだけでなく、軽量で持ち運びやすいなどといった機能性が好まれます。また、独特の紙の触感は高級感を与え、品質の高い飲食品を表現するのにも最適です。
整理整頓・展示用品における紙器
紙器は文具やオフィス用品にも幅広く使用されています。
例えば、筆記具のケースや書類を整理するボックスなど、空間を美しく整理整頓するために紙器が用いられることもあります。さらに応用として、形状の自由度を活かした展示台など、製品を美しく展示する用途で紙器が利用されることもあります。
紙器の選び方
紙器を選ぶ際に、必ず押さえておくべきポイントをご紹介します。
用途に合わせた素材を選ぶ
紙器選びでもっとも重要なことは、製品の用途に適した素材を選ぶことです。
紙の中にもさまざまな種類が存在し、必要な機能を見極めることが重要になってきます。
例えば、化粧品の紙器には中身の品質維持と美観性が求められ、食品パッケージには食品衛生法に適合した素材を選ぶ必要があります。製品の目的に適した素材を選ぶことは、製品の品質を保証するためにも大切になってきます。
デザイン性と実用性のバランスを考える
紙器は製品を守るだけでなく、ブランドイメージを高める役割も担っています。鮮やかな色使い、独自の形状、精密な印刷など様々なアプローチから製品の魅力を最大限に引き立てるデザインを追求するべきでしょう。
ただし、美しさに加えて、耐久性や使いやすさなどの実用性を兼ねそなえた紙器を製造するためには、高い技術力が必要になってきます。これらを高いレベルで実現できるメーカーは限られており、理想の紙器を実現するためには、メーカーとの密なコミュニケーションが重要になります。
コスト感
高品質な素材や洗練されたデザインの紙器は魅力的ですが、それらを適切な価格で消費者に提供することも重要です。
コストと品質のバランスを見極めるためには、紙器製造の行程や技術、流通などについて詳しく知り、コストカットの手法を知っておくことが重要です。
紙器のコストカット事例
ここからは当社が提供している紙器を例に、コストカットの事例を具体的にご紹介させていただきます。素材の見直しや、生産ラインの効率化はもちろんですが、技術面からできるコストカットのご提案も多くございます。
オリジナル貼り箱
オリジナル貼り箱は、製品の世界観を様々な方法で表現できる紙器です。
当社は設計士が設計・試作を行い、中国の協力工場で生産することでコストカットを実現しています。工場の責任者と綿密なコミュニケーションをとった上で、作業者ごとに作業内容を統一するなど、品質保証の仕組み化にも力を入れています。
薄型パルプモールドケース
メール便に対応したパルプモールド製のケースです。廃材であるバガスや古紙を使用することで、コストを抑えながら環境配慮の実現に成功しています。
パルプモールドというと無機質なパッケージの印象もありますが、多彩な加飾ができる帯巻紙と、プレス加工によるなめらかな質感で、パッケージとしての美しさも実現しています。
試供品の送付など、メール便配送のニーズにも対応したパッケージで、輸送時に内容物が飛び出ないように工夫された形状です。
直接充填ができる紙製繰出式口紅容器
口紅を繰り出すメカ構造を紙器で実現した、世界でも珍しい製品です。業界紙やネットニュースでも話題となりました。
すべてのパーツが紙でできているため、分解することなく可燃物として廃棄できます。
オジーブ充填(型で口紅の形を作る必要がある充填方法)にしか対応していなかった従来製品と比較して、直接充填は充填の工程で大幅なコストカットが可能になります。
紙製コンパクト
紙製コンパクトは、プラスチック製コンパクトの懸念点であった金型作成のコストやリードタイムをまるごとカットできる化粧品のコンパクトです。
化粧品のパッケージとしては定番のコンパクトですが、プラスチック成形をすると新規形状の作成にコストがかかることが問題でした。
紙製だからこその自由な形状とデザイン性、さらに古紙などを芯材に使用することで環境に配慮できる点が魅力的で、多くの化粧品メーカー様から注目されています。
紙製パウダー容器
紙管容器の技術を応用した化粧品パウダーの容器です。100%紙で作られているため、廃棄の際に分別の必要がありません。
使用する紙は日本の紙メーカーが提供する見本帳の中から自由に選定いただいております。近い品質の紙を中国の協力工場経由で、より安価に紙を調達することで、コストカットが可能な場合があります。
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紙器は、製品のブランドイメージを高めるために有効なパッケージです。そのデザイン性や機能性、サステナブルへの貢献は、今後もますます重要性になっていくでしょう。
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