プラシーズ独自の進んだプラスチックリサイクルってなに!?

プラシーズ独自の進んだプラスチックリサイクルってなに!?

プラスチックは化粧品容器の製造に多く用いられており、キャップやボトル、中栓など様々な部品に使われています。

そんなプラスチックは便利ではあるものの、廃棄量が多いため環境問題の題材として挙げられることが多くあります。
この記事では化粧品容器の製造を続けてきたプラシーズが、少しでもプラスチックの廃棄量を減らすためのリサイクルについて紹介していきます。

オリジナル容器のリードタイム短縮

化粧品容器の製造に使われるプラスチック

化粧品に使われる容器は、アイライナー等に使われる細めの容器から、ボトルやクリーム容器といった大きい容器まで、容器の形状が多岐にわたります。

それぞれに適したプラスチックを選ぶことで、化粧品の液漏れや割れなどを防ぐことができます。

化粧品容器によく使われるプラスチックの種類

化粧品容器に使われるプラスチックですが、特によく使われる種類として下記の5種類が挙げられます。

1.PP(ポリプロピレン)

メリット:軽く、高い強度を持っていて耐薬品性にも優れています。加えて、安価でリサイクルしやすい特性を持っています。

デメリット:耐候性が低いので直射日光で劣化してしまいます。また、低温では脆くなってしまいます。

2.PE(ポリエチレン)

メリット:PPと同じく安価で高強度であり成形加工性に優れています。さらに、水に強い性質や耐寒性など様々な特性があります。

デメリット:プラスチックの中では表面が柔らかいため、落下などによる割れには強いのですが、キズが着きやすいです。また、難印刷性で複雑な印刷が困難です。

3.PET(ポリエチレンテレフタレート)

メリット:透明性に優れていて耐薬品性、加工性が高いです。良環境性でリサイクルがしやすく、燃やしても有害ガスを発生しません。

デメリット:PET単体だと強度が低く、衝撃に弱いです。また、他のプラスチックと比べて耐熱性が低い傾向にあります。

4.ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)

メリット:高い強度と加工性に優れています。寸法安定性も高く、時間が経ってもサイズ変化が少ないです。また、リサイクルもしやすいです。

デメリット:耐薬品性は他のプラスチックより劣っており、有機溶剤にも弱いです。

5.AS(アクリロニトリル共重合体)

メリット:耐薬品性とリサイクル性が良く、透明性はABSより優れます。また、耐衝撃性に優れていて表面にキズが付きにくいです。

デメリット:アルコールに長時間晒すと不透明になります。また、直射日光で劣化してしまいます。硬度、耐衝撃性についてはABSより劣ります。

上記以外にも、PS(ポリスチレン)やPFA(フッ素樹脂の一種)などが使われることもあります。

プラスチックのリサイクル

ここからは、上記で解説したプラスチックのリサイクル方法についてご紹介していきます。

プラスチックのリサイクルは現在「マテリアルリサイクル」が主流となっています。他にも「ケミカルリサイクル」、「サーマルリサイクル」といったリサイクル方法があります。

マテリアルリサイクル

マテリアルリサイクルとは、廃プラスチックとなってしまったものをプラスチックの原料へ戻し、廃棄物になるはずだったプラスチックを同じ製品の原料として再利用するリサイクルです。

このリサイクルの手順として、廃プラスチックの選別や不純物除去を行った後に、粉砕・洗浄をしてリサイクルします。もしくは、造粒機でフレーク状のプラスチックを溶かして粒状にしたものをリサイクルに利用します。

廃プラスチックを再生させるまでに特殊な処理を行わないため、生産工場内でリサイクルが行える利点があります。

欠点としては、成形をする時に熱が加わる関係で劣化が進むため、リサイクルをする度に物性は低下してしまいます。

ケミカルリサイクル

ケミカルリサイクルは使用済みのプラスチックを化学反応によって再生材料として使えるようにするリサイクル方法です。

手順として、まず廃プラスチックを分子レベルまで化学分解します。その後、メタノールや酢酸などを化学原料として取り出して、その化学原料でプラスチック原料を新たに製造する、といった流れになります。

マテリアルサイクルの欠点であった物性の劣化ですが、ケミカルリサイクルでは化学原料の段階から成形まで行うため、殆ど劣化しません。また、選別や、不純物除去のコスト・時間も無くすことができます。
一方で処理コストやエネルギー消費が多くかかり、今後の技術開発が急がれます。

サーマルリサイクル

サーマルリサイクルとは、廃プラスチックの中でも化粧品の容器と中身の仕分けが困難なものを焼却して発生した熱エネルギーを回収し、利用するものです。

マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルができない廃プラスチックにできる、最後のリサイクルです。

他2つのリサイクルと違い廃プラスチックを燃焼させているため、容器成形の原料にすることができません。そのため、サーマルリサイクルのリサイクル率を下げて他2つのリサイクル率を上げるための努力がプラスチックを扱うメーカーに求められています。

プラシーズでのプラスチックリサイクル

最後に、プラシーズで行っているプラスチックのリサイクルについてご紹介します。

先に解説した通り、一般的なマテリアルリサイクルでは廃プラスチックを原料に粉砕・再利用を行います。
プラシーズでは廃プラスチックとして、容器製造の過程で発生するランナーや形状不良の製品を一般的なマテリアルリサイクルで利用しています。

プラシーズ独自のマテリアルリサイクル

前述した一般的なマテリアルリサイクルに加え、プラシーズでは『移行材』と呼ばれるペレット製造の際に発生する廃プラスチックもリサイクルしています。

移行材とは、液体原料のグレードなどの種類を変えた時にできる、変更前後の原料が混ざった中間材のぺレットで、物性や外観が原料の混ざり具合によって安定しない点から一般的にはリサイクルされていませんでした。

プラシーズでは材料メーカー様と共同開発した移行材をリサイクルしており、従来のプラスチック材料と比べても問題ない品質を確認しています。

移行材で環境に配慮した容器製造

プラシーズでは移行材を使った容器成形に力を入れており、再生PETの移行材を用いて試作したボトルがあります。

移行材で成形したボトル

グレードが違うもの同士が混ざると物性に影響を及ぼすことがありますが、プラシーズでは物性試験や評価等を行うことで、容器としての品質に問題がないことを確認しています。

本来ならばプラスチックのグレードが違うものは別々にする必要がありますが、そのコストや時間を考えると現実的ではありません。
そのため、移行材は年間100トン以上廃棄されていましたが、プラシーズがマテリアルリサイクルをすることで、廃棄コストや資源消費を抑えることを可能にしています。

終わりに

プラシーズでは環境に良いものを作るために可能なことから着手、実現する取り組みを行っております。先ほどご紹介したPETの移行材以外にも様々な材料での試作も行っており、マテリアルリサイクルできる移行材のバリエーションを増やしていく試みを行っております。

環境に配慮したプラスチック容器にご興味のある方は、是非お問い合わせフォームまたはお電話にてご連絡ください。プラシーズの行う環境配慮やリサイクル製品についてより詳細にご案内させていただきます。

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