紙とリサイクル

紙とリサイクル

身近にある「紙」をリサイクルすることは、近年注目を集めているSDGsの達成に貢献することができます。しかし、紙のリサイクルについてどれくらい知っているでしょうか?ここでは、紙のリサイクルの重要性・その過程について紹介します。

紙のリサイクルはどうして必要なのか

森林破壊

森林破壊の現状 出典:wikipedia

今この瞬間も1年で500万ha(換算すると1日当たり東京ドーム3000個分の面積)のペースで、森林が減少し続けています。森林の減少は、農地転換のための違法な伐採や燃料としての採取、森林火災などによると言われています。

こうした中で、要らなくなった紙をゴミとして捨ててしまうことは、減少を続ける森林資源の存続をおびやかすことになります。森林資源を守るために、紙のリサイクルが必要とされているのです。

紙のリサイクルが重要な理由

SDGs

SDGs17の目標 出典:外務省

「紙」は何から作られているか知っていますか?

紙は生活に欠かせない必需品であり、新聞や書籍など情報の伝達を可能にした素晴らしい発明品でもあります。それらの紙はすべて木材から作られています。

しかし、木材は限りのある資源の一つです。最近では、森林資源を守るために世界各地で様々な活動が行われており、国連や政府に限らず、多くの企業や個人にまでその輪は広まっています。

2015年9月に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標であり、17のゴールを掲げています。

そのゴールの一つに「陸の豊かさを守ろう」というゴールがあります。しかし、その輝かしい目標の反面、森林の減少は今もなお続いているのです。

紙のリサイクルにおいて、古紙は新たに製品となる紙の原料となります。これは言い換えれば、国土が狭く、森林資源に限りがある日本でも、古紙によって紙の原料を安定的に確保することが可能であるということです。

日本における紙のリサイクル

日本では古紙回収のシステムが確立されており、古紙回収率は2021年時点で81.1%。1970年ごろは40%程度であったので、50年の間に回収率は2倍になりました。

古紙回収率の世界平均が60%程度で、この81.1%という値は世界的に見てもトップクラスを誇るものであると分かります。いま世界が目指している持続可能な循環型社会の形成に、日本の紙をリサイクルする仕組みが貢献しているのです。また、古紙利用率は66.0%で、これも世界平均を上回る値です。

世界から見た日本における紙のリサイクル

2000年以前は、回収した古紙をほとんど国内で消費していましたが、2000年以降は古紙回収量が消費量を上回るようになります。ちょうどそのころから、東南アジア各国や中国で製紙産業が盛んになり、国外から古紙を輸入して材料を確保するようになりました。

そのため、日本国内で消費されない古紙を東南アジア各国や中国などに輸出するようになりました。2021年には237万トンもの古紙を輸出しています。

日本の紙のリサイクル、すなわち古紙回収のシステムによって世界の紙のリサイクルを支えているのです。

紙をリサイクルして紙になるまでの流れ

「リサイクル」という言葉は、様々な場面で見かける身近な言葉ですが、実際に「紙」のリサイクルはどのように行われているのでしょうか。

そもそもリサイクルって何?

「3R」という言葉を知っていますか?

3Rとは「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」の総称です。

リデュースとは、製品の製造時や廃棄時に出る廃棄物の発生を抑えること。
リユースとは、製品や部品を再利用すること。
リサイクルとは、廃棄物を原材料等として有効活用することを言います。

これらは2000年頃から廃棄物の抑制と再利用を目指して使われるようになった言葉です。3つの中で特に「リサイクル」は「循環型」社会を目指す上で最も重要な項目です。

紙をリサイクルする方法

それでは、紙の「リサイクル」はどのように行われているのでしょうか?

家庭などから排出された古紙は、収集車によって回収されます。回収された古紙は古紙問屋まで運ばれて、分別・梱包されます。梱包された古紙は製紙工場でバルパーと呼ばれる機械によって繊維となり、抄紙機で引き延ばされて巻き取られます。これで新たな紙製品となります。

使用済みの紙を廃棄せずに原料として再利用する「紙のリサイクル」の完了です。

紙をリサイクルするときの注意点

ここまで紙のリサイクルの必要性や現状、そしてリサイクルの流れについて説明してきましたが、古紙をリサイクルするときに気を付けるべきポイントがあります。

古紙を分別する重要性

紙のリサイクルで注意するポイントは、古紙の「分別」です。古紙と言っても、新聞や雑誌、包装紙、お菓子などの紙パッケージ、段ボールなど様々な種類の古紙があります。

しかし、これらの古紙は同時に回収されますよね?

実は、古紙は種類によって特徴が異なっていてそれぞれ異なる紙にリサイクルされます。例えば、紙パックはトイレットペーパーの原料として、雑誌は同じ雑誌や段ボール、菓子箱などの原料としてリサイクルされます。

古紙を原料にするといっても、原料は一定の品質であることが求められます。異なる紙が混ざっていても紙として再生することはできますが、その場合、品質低下の恐れや管理が困難になる可能性があり、用途が狭まってしまいます。

そのために、回収の時点で紙の種類ごとに分別することが重要であり、その分別によって古紙の資源としての価値の向上につながるのです。

リサイクルできない紙

それから、もう一つ注意することがあります。

紙以外のものが古紙に混ざっていては、当然ですがリサイクルすることはできません。しかし紙であってもリサイクルできない紙があります。

それは「禁忌品」と呼ばれる紙です。

禁忌品には、写真や食品が残ったままの紙容器、シール、レシートなどの感熱紙、マスクなどの不織布などがあります。リサイクルされる古紙に禁忌品が混ざっていると、不良品の生成や機械の故障につながってしまいます。

身近にあるものも多く常に混入の可能性はありますが、ひとりひとりが正しい知識を持って分別することで、禁忌品が混入することを防ぐことができます。

日本で当たり前に行われている古紙回収は、紙のリサイクルにおいて欠かせないプロセスです。その紙のリサイクルは、限られた地球の資源を守るために欠かせません。家庭に限らず、資源を守るために企業も行動する必要があるのです。

プラシーズが取り組むリサイクル以外の環境貢献

FSC認証紙を使用した商品

プラシーズでは「紙」という限られた資源を無駄にしないために様々な取り組みを行っています。

FSC認証紙の使用

FSCロゴ及びマーク

FSCロゴ及びマーク 出典:Forest Stewardship Council

森林の減少が世界の環境問題として深刻視される中で、違法伐採された木材が使われている製品を購入しないことは、森林を守ることにつながります。使われている木材が違法伐採の木材かを判断する方法として、森林認証があります。

森林認証とは認定された独立の第三者認証機関による審査により、規格を満たしていると判断された森林から伐採された木材に認証マークを付ける制度です。

森林認証には、FSC認証(森林管理協議会)、PEFC認証(PEFC森林認証プログラム)、SGEC認証(緑の循環認証会議)の三つがあります。

プラシーズでは、上記の森林認証のうちのFSC認証紙を使用しています。

FSC認証は、森林の管理を認証するものと、加工・流通過程の管理を認証するものから成り立っており、紙製品が森林資源から最終的な製品に至るまでに関わる全ての組織が認証を受ける必要があります。

プラシーズはFSC認証の加工・流通過程の管理審査を受け、合格しているので、FSC認証の紙を用いて製品を製造することができます。紙のリサイクルに限らず、日々減少していく森林資源を守るという点でも持続可能な社会の実現に貢献しています。

バガスの活用

非木材原料のバガス

非木材原料のバガス 出典:wikipedia

プラシーズでは木材以外の植物繊維から作られる非木材紙も利用しています。

その一例がバガスです。バガスとはサトウキビの搾りかすのことで、年間に世界で1億トン以上排出されています。サトウキビは年間に12億トン生産されているので、バガスの量の多さは容易に想像できます。

バガスは紙の原料として利用される他、燃料、堆肥、飼料などとしても二次利用可能であると注目されています。非木材紙の原料として森林資源への負担を減らす以外にも、あらゆる資源のリサイクルを支える可能性を秘めているのです。

プラシーズでは環境に配慮した紙パッケージ・紙容器の設計・生産をお客様のニーズに寄り添ってさせていただきます。