マスカラやリップグロスを使う時に垂れてこないのはなぜ?

マスカラやリップグロスを使う時に垂れてこないのはなぜ?

今回は、マスカラやリップグロスの容器の中でもどうして使っているときに中身が垂れてこないの?というだいぶ狭いところを攻めていきたいと思います!

いきなりマスカラやリップグロスの話をしても良いのですが、興味の少ない方もいると思うので少し豆知識的なこと(マスカラの起源)を話したいと思います。豆知識部分だけを読んだ方は友人や家族に話せると思うので是非ここだけでも読んでいってください!

もう少し先まで読んでいただけるとさらに豆知識的なことが出てくるかもしれませんよ???

オリジナル容器のリードタイム短縮

愛しの妹メイベル

マスカラを作ったのは彼の有名なMaybellin(メイベリン)さんですが、この名前どうせメイベリンという名前の人が作ったんじゃないの~と思ったら大間違いです!!!

昔々あるところ(正確には1913年のアメリカ)にT.Lウィリアムズという男がおったそうな。

ウィリアムズ君にはメイベルちゃんという妹がいまして、メイベルちゃんはある男の子に恋をしていました。

しかしメイベルちゃんは目が小さく、それがコンプレックスでなかなか勇気が出ずにアプローチをかけられませんでした。

そこで兄ウィリアムズは立ち上がります!ワセリンゼリーに石灰石を混ぜ、まつ毛を濃くみせる化粧品を作ったのです。

この石灰石inワセリンゼリーがマスカラの起源なんです!!

ウィリアムズはなんと良い兄なんでしょうか! しかも妹の恋は無事実ったそうです!

一度まとめてみますとウィリアムズがメイベルのためにワセリンゼリーと石灰石と混ぜて作りましたよね? ここで社名に戻ります。メイベリン・・・似てますね~。もうお気づきの方もいると思いますがメイベルとワセリンを掛け合わせてメイベリンが誕生したというわけです!!!

いや~私の妹がもし同じ状況になったとしたら妹を手放したくないが故に何もしてあげないと思います。妹いないのですが・・・。

そろそろ本題に入りましょう! お待たせいたしました!

工夫されている部分

普段使っているマスカラやリップグロスですが(筆者は男性ですが使っているか使っていないかは読者の方々のご想像にお任せします・・・)、まつ毛や唇に付けるときに付けすぎてしまったり、軸から垂れてきたら困りますよね??!?! でも垂れてきませんよね?!??!?

当たり前のような事ですので気にならない方もいらっしゃると思いますが、実は色々な工夫が施されているんです。

容器の口元にゴムが入っていたり、軸の根元にそろばん玉のような形のものがあったりします。もし今マスカラやリップグロスがある方は見てみてください!

シゴキゴム

まずはゴム部分の工夫についてです。プラシーズではシゴキゴム、シゴキという名称で扱っているので以下よりゴムのことをシゴキと呼びます。

日本でマスカラが流行り始めたのが約30年前、当時のシゴキ部分は樹脂の成形品でした。そのため硬く、今よりもうまく先端に付く量の調節が難しかったり、軸に付いてしまったりとあまり良くないものでした。

そこで、より弾力のあり柔らかいNBRという材料を使ったゴムが採用されました。しかし、ゴムに切り替えてから今度は逆に柔らかすぎてすぐに容器から抜けてしまうという不良が起きました。

これを改善すべく容器メーカーは容器にリブという凸を作りシゴキを囲って抜けにくくする工夫や、ゴム側にリブをつけ抜けないように工夫しました。
ゴムが抜けないようになると今度はうまく中身をしごけるかという問題にぶち当たります。

マスカラやリップグロスはもちろん、アイライン(今ではペンタイプのものが多いですが液体を筆に付けて引くものもあります)等の似た形状の容器でも、中に入ってる液体によって粘度や使用量も変わってくるので、それぞれの中身に合ったシゴキを造らないといけません。

うまくしごけるかしごけないかは特に4か所の寸法が重要になってきます。その4か所というのが軸の太さ、先端部分の太さ、シゴキの内径、シゴキの内部の内径です。

ブラシの種類

マスカラの先端部のブラシって同じように見えてめちゃくちゃ種類があって、何百種類と数えきれないぐらいあるらしいです!
その一つ一つに特許が引っ付いているんですよ~。一時期にはある1社さんが7割近くその特許を保有していたとかしていなかったとか・・・。

ブラシを大まかに分けるとストレート型、ロケット型、ラグビーボール型、アーチ形、コイル型、コーム型の6種類になります。

これもなんとなくこの形がかっこいいからというわけではなく、
ストレート型はブラシのどの方向を使用しても同じ仕上がりにできる、アーチ形はブラシのカーブがまつ毛の根元にフィットしやすくカーブの内側に液が溜まり、ボリュームが出しやすい、などとそれぞれ特徴が違います。

私、去年に化粧品検定の1級というものを受けまして無事合格できたのですが、この6種類の形と特徴が試験に出まして、普段使わない私からすると覚えるのに一苦労でした(前半に濁してたのに使わないと言ってしまった・・・)。
なんとなんとブラシの形状だけでなく、ブラシの毛1本1本にも種類があってうねっているものや毛の中心に穴が開いているもの、キューティクルみたいな鱗があるものなど組み合わせ次第では何千種類とありそうです!

軸の根元に注目

ようやく軸の話になります。
軸の話を知りたかった方には大変御待たせしました。

軸にそろばん玉みたいなものがあると最初の方で言いましたがそれだけではないのです! そろばん玉があり、その下にこれもだいぶ根元よりですがくぼみが2か所あります。このそろばん玉とくぼみ2か所の3か所が大事なポイントになっています。

マスカラやリップグロスを使う際に先ほど説明したシゴキ(もう覚えましたね?忘れてしまった方は前の章にバック!!!)の部分で余計に付いてしまった中身を落としますよね? その際にほとんどは下に戻ってくれますが若干残ってしまいます。マスカラやリップグロスを使ってキャップと軸を容器に戻す時も同じです。

先端部分に付けたマスカラやリップグロスを惜しむことなくすべて塗りたくる人もいなくはないと思いますが、塗りたくる人は少ないと思います。

その際に活躍するのがそろばん玉です! そろばん玉がシゴキの内部の形に合わせて作られているため溜まった中身を押し出してくれるのです! もしこのそろばん玉がないとキャップの内側に中身がついてしまい、そこからキャップと容器のネジ部分についてしまい、しまいには開けるときに手に付いたりカバンの中が汚れたりと最悪なことは言わずもがなでしょう。

エアー抜き

次に2か所のくぼみについてです。
2か所のくぼみはエアー抜きと呼ばれており、その名の通り空気を抜いてくれる役割を担っています。空気を抜く必要があるの?と思う方もいらっしゃると思いますが空気を抜かないとやばいことが起きてしまいます。

やばいことというのは使う時に中身が噴き出してきてしまうことです。マスカラやリップグロスを使おうと思ってキャップを回したらキャップは遥か彼方へ・・・そして中身は噴き出てせっかくのコーデが台無しに・・・もう大切なデートの時にこんなことになってしまったらトイレから出ることは不可能でしょう!

そうならないように2か所のくぼみがあるわけです。軸が上にあがる時にくぼみがない場合、シゴキと軸はほぼ密着されたまま上がります。キャップが閉まっているときは密閉されているため、開けた時に中に入っていた空気が外に出ようとします。この際に、唯一の空気の出入口の口元に空気が集まり、キャップが遥か彼方へ飛んで行ってしまう原因になるのです。

このぶっ飛び事件をなくすために空気をもう少し広い口のところから抜かないといけません。それを解決したのが2か所のくぼみというわけです。くぼみがあればそこから空気が抜けやすくなりますし、根元に近いところであればあるほどすぐ抜くことができるというわけです。

最後に

化粧品を選ぶ際にブランドで選んだり、中身の成分で選んだり、パッケージの可愛さで選んだりしていると思いますが、今回書かせていただいたような細かいところでの使いやすさ、工夫がされている容器を使った化粧品というのを探してみると面白いかもしれません。

すべての製品がシゴキをうまくできるわけではなく、そろばん玉がついていないものやエアー抜きがない製品も世の中にあります。弊社が作っている容器は今回書かせていただいた工夫がなされています。

今はコロナウイルスの所為でテスターを置いていないお店が多いですが、テスターが復活してきた際には色々な商品を手に取り、そろばん玉あるかな? だったり、軸に中身がどのくらい付いているのかなど見てみてください! また、こういった容器をお探しの化粧品関係のお仕事をされている方是非一度ご連絡ください。一緒にブランド価値のある化粧品を容器から作りましょう!

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