CASE STUDY23
世界初!可燃物として廃棄できる「紙製繰出式口紅容器」に直接充填できる進化系登場。低価格帯リップにも幅広く対応
2022年1月5日に衝撃のデビューを飾った「紙製繰出式口紅容器」。世界初の可燃物としてまるごと廃棄できる「紙製繰出式口紅容器」とあって、業界紙やさまざまなネットニュースに取り上げられるなど、化粧品業界に大きなインパクトを与えました。
あれから1年4ヶ月が経過した今、充填方法を見直し、直接充填できる「紙製繰出式口紅容器」の試作にも成功。口紅からリップクリームまで、幅広いタイプに対応できる容器へと進化を遂げています。
前作のオジーブ充填との違いや直充填のメリットとは…?開発の経緯や今後の展開について、開発担当者に話を聞きました。
~ココに注目!~
◉直充填だから低価格帯リップや軟らかい口紅まで対応可能
◉脱プラ・SDGsへの取り組みとして、企業イメージ向上に貢献
◉お客さまの廃棄の手間が軽減され、顧客満足度アップにも
—-直接充填できる紙製繰出式口紅容器をつくろうと思った理由を教えてください。
前作の「紙製繰出式口紅容器」は、オジーブ充填と呼ばれる方法で充填することを想定して開発しました。しかしこのオジーブ充填ですが、実は最近あまり用いられない充填方法で、対応しているOEMメーカーさまが少なく、採用にまでいたらないのが現状でした。
あとは、素朴な風合いの紙は「高級な口紅よりも、ナチュラルなイメージのリップクリームのほうが合うのでは」というお客さまの声もあって…。とはいえ、リップクリームは低価格なため、売価とのバランスを考えると、紙製容器にかけられるコストに限界があります。
そこで、低価格帯の口紅製品のご依頼にも応えられるように、直接充填できる紙製口紅容器の開発に着手しました。
—-直接充填とオジーブ充填の違いは?
口紅バルクの充填方法は、オジーブ、直充填、さし紅に分類されます。
前作のオジーブ充填は、口紅容器の先端に樹脂製の型を取り付け、容器裏面の穴から口紅バルクを充填する方法です。先端が砲弾型の高級口紅によく用いられます。
今回開発した直接充填は、口紅バルクを容器内に直接充填し、冷却固化する方法です。リップクリームをはじめ、折れやすいスリムタイプや軟らかい口紅に多く採用されています。
オジーブ充填に比べて部品点数や工程数が少ないことから、コストを抑えられるのが強みですね。
—-開発するにあたって、創意工夫したところや苦労した点を聞かせてください。
約1年の年月を費やして試作に成功したのですが、内容物によって紙容器が膨潤してしまうものも出てきて、中身の成分によって膨潤の度合いが異なることが判明したんです。
そこで、容器と内容物の相性を選定するために、テスト用に試作型の容器を製造。現在、各充填メーカーさまにサンプルをお渡しして実証テストを実施し、データを収集している最中です。
—-各充填メーカーさまをはじめ、お客さまの反応はいかがですか?
ご協力いただいている各充填メーカーさまからは、「膨潤などもみられず良好」という製品化に向けてポジティブな結果が届いています。
詳細は申し上げられませんが、実際、製品化に向けたプロジェクトもいくつか動き出しているんですよ。店頭に紙製の繰出式口紅容器が並ぶ日も、そう遠くないと思います。
—-最後に、進化した紙製繰出式口紅容器の価値や魅力を教えてください。
昨今、化粧品業界においても、環境対応やSDGsを意識したものづくりが喫緊の課題となっています。可燃物としてまるごと廃棄できる紙製の口紅容器に切り替えることで、『脱プラ』への取り組みをアピールすることができます。さらに、お客さまの廃棄の手間を軽減することで、顧客満足度の向上も期待できます。
直接充填することでリップクリームはもちろん、近年主流の軟らかい口紅も折れる心配がなく、幅広いタイプの口紅の製造が可能になりました。製造したい口紅に合わせて、最適な充填方法をお選びいただけます。この機会にぜひご検討ください。
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