【プロ直伝】3Dモデル試作のどこがスゴイ?ベテラン設計者に聞いてみた!

【プロ直伝】3Dモデル試作のどこがスゴイ?ベテラン設計者に聞いてみた!

こんにちは。プラシーズ新入社員のTでございます。
入社から2か月あまり、だんだんと任せて頂けるお仕事も多くなってきました。応援してくださる先輩達の熱い眼差しを一身に受け、冷たい汗を流しながら当記事を執筆しております…
さて、今回は3Dモデル試作の「なぜ?どうして?」に答えるべく、プラシーズ開発部の大ベテランへ取材をして参りました。
3Dモデルのここがスゴイ!というポイントから、ベテランならではの知識まで、貴重な情報を手に入れることができたので、ぜひ最後までご覧ください^^

なぜ3Dモデルで試作をするのか?

3Dモデルとは、製品の寸法や形状などの情報を、縦・横・高さの3つの軸で表したもので、『3DCAD』というソフトウェアで作成できます。
プラシーズの開発では現在、『SOLIDWORKS』や『CATIA』という3DCADを利用しており、プラスチック製品の試作や設計の一部に利用しております。
そんな3Dモデルのスゴさとはなんでしょう。詳しく解説していきます。

3Dモデル試作でコミュニケーションが円滑に!

3Dモデルをつくる最大のメリットは「わかりやすさ」である。とベテランは語りました。
本来、設計に用いられる図面は、縦・横の2つの軸で表現される、平面上のものです。これを読み解くには専門的な知識が必要になり、出来上がる製品のイメージを人に伝えるのには向いていません。
特にお客様とのコミュニケーションでは、製品の形がより直感的に伝わりやすいツールが欲しくなってきます。
ここで、3Dモデルの登場です。
3Dモデルならば、立体的に製品の形を確認することができます。平面上に情報が書き込まれた図面とは違い、設計の専門家ではなくても、完成品のイメージが湧きやすいようになっています。これで、お客様とのコミュニケーションが円滑に進みますね。よかった~。
……もちろんそれだけでは終わりません!

3Dモデル試作で「わかりやすさ」のコストを削減?

プラスチックの製品をつくるためには、材料を仕入れ、金型をつくり、工場を稼働させ・・・などなど、多くの時間やコストがかかってきます。そうしてやっと出来上がった製品を見たときに、「やっぱり違うかも」なんて思ってしまうのはよろしくありませんね。
そこで、製品の形を確認するための試作品をつくります。いくつもの形状の中からお客様と話し合いを重ねたうえで最終的な形を決めるため、様々な種類の試作品をつくることになります。
ですが、見た目を忠実に再現した試作品をつくるには、プラスチックの塊を削り出すなどのコストが高い工程が必要になってきます。これをすべての試作品で繰り返していては、途方もない時間やお金がかかってしまいます。
「そんな~、試作品をつくるだけで大金を出さないといけないのか!」とお考えのあなた。どうかご安心ください。
ここで再び3Dモデルの登場です。
実は、3Dモデルのデータは『3Dプリンタ』によって簡単に出力できるのです。これによって設計した形状のまま、試作品を短時間・低コストでつくることが可能になりました。
さらに3Dモデルならば、データの修正も容易です。手に取ったり並べたりして、細かな違いを比較したい場合でも、3DCADのデータを修正し、3Dプリンタで出力をするだけで、違う形の試作品が完成します。
このような特徴をもつ3Dモデルは、様々な形が少数必要になる試作品には、正にうってつけという訳ですね。

もはや職人技!?3Dモデル以前の製品開発

ここまでは3Dモデルの「わかりやすさ」についてお話してきました。では、製品開発におけるメリットはどうでしょう。
それはズバリ、より精密で、より複雑な設計が可能になったことです。
これについては後述しますが、開発のベテランのみぞ知る「3Dモデル導入以前の開発」のお話から、3Dモデル試作のスゴさが明らかになりました。
まずは、製品開発について知っていただくため、プラスチック製品がどのようにつくられているかを簡単に解説します。

金型と3Dモデル

先ほど少し登場しましたが、皆さまの手に届くようなプラスチック製品をつくるためには『金型』というものが必要です。この金型をつくるためには多くのコストがかかってくるため、3Dモデルの試作が重要になるということでしたね。
金型が利用される例として『インジェクション』という加工方法があります。この加工方法では、製品の材料であるプラスチックを熱し、金型の中へ射出します。これを金型から外して、形になったものが最終的な製品になるという仕組みです。
金型は、製品の形に直接反映されます。もし、製品に接する面に傷などがついてしまえば、そこから出来るすべての製品に傷の形が浮き出てしまいますね。そのため、金型の扱いには細心の注意が必要になってきます。
このように、熱したプラスチックの射出に連続して耐えられる強度や、製品を正確につくるための高い寸法精度が、金型には求められます。そのため、金型をつくるには多くのコストがかかってくるのです。
実は、そんな金型をつくる過程にも3Dモデルのスゴさは隠されていました。

マスター原型を削り出せ!3Dモデル以前の試作とは

――――『マスター原型』、なんだかカッコいい響きですね。声に出して読みたくなります。実はこのマスター原型こそが、金型をつくるために重要な役割を果たしているアイテムでした。
3Dモデルを利用した金型の加工方法のひとつに『放電加工』というものがあり、この放電加工によって、マスター原型の形に金型を加工できます。金型の精度が重要になるということは、その元となるマスター原型の精度も非常に重要になってくることがわかりますね。

放電加工

しかし、3Dモデルの技術がまだ一般企業で導入されていなかった頃、なんとこのマスター原型は、手作業によって削り出されていたそうです。
正確につくらなければならないものが、人の手によってつくられていたのは驚きですね。
マスター原型は、平面上に描かれた図面の情報を読み取り、様々な機械や工具を使いながら銅の塊から削り出されていました。こうして形になったマスター原型は、お客様と一緒に形を確認していたそうです。
これは、現在の試作品の役割と似ていますね。
もちろん、人の手による作業なので歪みなども発生します。そういった細かな修正も、やすりなどを使い、少しずつお客様の求める製品の形へ近づけて行ったそうです。
細かな調整を難度も繰り返しながらマスター原型を完成させていく姿は正に、職人の業と言えるでしょう。

3Dモデルの技術ならば・・・

現在では3Dモデルのデータを基に、機械制御でマスター原型を削り出すことが可能になりました。
特殊な機械を使って銅の塊を削り出すのですが、このためには、3Dモデルのデータを、材料を削るための情報へと書き換える必要があります。この作業は、3Dプリンタによる試作品に比べると、専門的な技術が必要になってきます。
しかし、従来のような手作業で削り出す方法よりも、寸法精度の面でも効率の面でも有利なことは間違いありません。これによって、職人のように手先が器用でない人でも、設計を形にすることが可能になりました。従来では不可能とされてきた複雑な形状や緻密な造形も、機械制御で削り出すことによって実現するというわけですね。

3Dモデル試作のまとめ

お疲れ様です。以上がベテランに学んだ3Dモデル試作のスゴさでした。
3Dモデルの技術は、試作品によってコミュニケーションが円滑になるだけでなく、新たなものづくりの可能性が広がるツールであることがわかりましたね。
今回の記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
プラシーズでは3Dプリンタを社内で使うことができるため、試作品の外製コスト削減・納期短縮も可能になっております。プラスチックの容器についてのお悩み、ご相談などがございましたら、まずは【無料】でご相談いただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください^^